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家族にがんが見つかったとき、私は全身がしびれました。

全身が痛くなりました。

感覚がなくなりました。

まるで全てがモノクロ写真みたいに見えました。

本人も家族も、お互い言葉にできない思いを抱え、やり場のない思いを胸に秘め、ただ過ぎていく時間。

でもね。

私たち、これまでこんなに話をしたことなかったね。

こんなに家族について、命について、考えたことなかったね。

長い時間をかけて氷がとけるように、がんが教えてくれたこと、がんからもらった気持ちを、いまの私は何よりも大切に思っています。

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